発達障害をもつ大人の会 メールマガジン 第6号

2010-02-28

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【発達障害をもつ大人の会(DDAC)】メールマガジン
第6号 2010年02月28日配信
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_/_/_/ [CONTENTS] _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

・発達障がいにおけるトラウマ(心的外傷)とその支援
・メンバーの声
・今月度の活動報告
・来月度の活動予定
・相談や講座等のご案内

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┃発達障がいにおけるトラウマ(心的外傷)とその支援
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
発達障害者支援に関するワークショップが北海道大学で2/4に行われ、その際
に長沼先生が資料として作成された内容をメールマガジン宛てへ送ってくださ
いました。
50ページ近い資料なので、部分的な抜粋ということになりますけど、概略だけ
でもお伝えできればと思います。

★○★ 多重人格から目覚めた自閉症の少女の手記 ☆●☆

藤家寛子さんの『他の誰かになりたかった』という本が花風社からH16年に
発刊されています。今回のワークショップでの「発達障がいにおけるトラウマ
(心的外傷)とその支援」の内容として長沼先生が取り上げられています。
「高機能自閉症であるグニラ・ガーランドさんが、著書『ずっと「普通」にな
りたかった』で書いた体験は、私とほとんど同じでした」から始まり、発達障
がいによってそのあとトラウマ(心的外傷)どう起きていったのか克明に書か
れていました。

★○★ 発達障がいにおけるトラウマ(心的外傷) ☆●☆
当事者に何が起きたのかを分析した記述が次にありました。
以下その抜粋です。(全部載せれないので省略しています。><)

・環境や空間に敏感な存在
・回避不能なショックな体験
・ニーズに合わない養育、病気や怪我
・トラウマは解離を生じさせる
・子どもの解離は見過ごされてしまう
・解離にはメリットがある
・言葉や論理による呪縛

★○★ 心的外傷者への支援 ☆●☆
分析内容を踏まえて、療法や支援についての記述が続きました。
以下その抜粋です。(省略しています。><)

・SE(Somatic Experiences)
【トラウマの時にフリーズしたり解離したりして、自然に起こるはずだったの
にできなかった生理的な反応を、再度全部できるようにする身体心理療法】
・吐き出したものを受け取り、肯定的な気持ちを伝える
・言葉によるやりとりを押し付けない
・執われを取り去り、本来の自分を取り戻す

★○★ 発達障がいとは ☆●☆
次に『発達障がい』に対する見解が述べられていました。
以下その抜粋です。(省略しています。><)

・発達障がいは、「発達する障がい」
脳外科、神経内科、脳科学、児童精神科、成人精神科と学ぶ過程で、遅ればせ
ながら、精神医学や教育システムにおける分類主義に対して概念的、臨床的パ
ラダイム・シフトが必要であると考えるようになった。国際診断基準による精
神科診断システムもまた、還元主義的・分類主義的システムであり、「壊れて
いて、欠損があり、治りようがない」といった自己イメージを子どもたちに押
し付けてしまうことも少なくない。幼児期から壮年期までのさまざまな発達障
害の変化とバリエーションを診させてもらい、多くの当事者の自叙伝を読むこ
とにより、脳の発達的機能障害は、心のそれと相互に影響しあい、長い時間を
要しながらも、停滞したり遅れたりしながら、本来あるべき姿に成長していく
と確信するようになった。

・検査優先か、症状優先か
ナルコレプシーという変わった睡眠障害がある。日中の過度の睡魔と情動性の
脱力が特徴で、夜間の睡眠障害、入眠時の幻覚や麻痺(金縛り)などを伴う。
発達障がいの子どもにも見られることがあり、見過ごされているが、問題なの
は、「症状で診断するか」、「検査で診断するか」である。この議論は、てん
かんの診断に似ている。脳波の記録中に発作が起きれば、てんかん波が記録さ
れる。もし、記録の間に発作が起こらなければ、その結果は「正常」となる。
しかし、てんかん波が記録されなかったからといって発作がないとは言い切れ
ない。

★○★ HSP、AC、BPD ☆●☆
今回の内容に関係あると思われる事項を最後にまとめて記述されていました。
項目とその内容について以下に示します。

・HSP(Highly Sensitive Persons)
-敏感すぎる人(Elaine N. Aron、2000)

・同じ刺激を受けても他の人より強く反応してしまう人
・ちょっとしたことでもすぐに動揺してしまう人
・神経質・臆病・引っ込み思案・弱虫な人と言われる
・全人口の15~20%の人に見られる性質
・長所:周囲に起っている微妙なことを感じとる
・短所:刺激の強い環境に長時間いると、神経が景色や物音に圧倒されて普通
の人よりも疲れやすく動揺しやすい
・内向性や内気さや堅さなどの性格のことではない。

・AC(アダルトチルドレン)
親が本来の子供をサポートする機能を果たせなかった家庭で育ったことから、
大人になっても自己評価が低く、周囲からの評価(態度や表情など非言語的な
ものに特に)に左右されて極端に不安になる状態。表面的にはしっかり者だが、
誰にも弱味を見せられず、特に近い相手には一転して依存的となったり、自分
からキレてしまったりして人間関係が長続きしない自分の問題と人の問題の区
別がつけられない、という認知と行動の歪んだパターンをもつ。痛みや味覚な
どの知覚が抑えられ、身体感覚全体が実感に乏しくなることが多い。
家庭の特徴は、「本当のことを言えない」ことで、恐怖の中で言葉には出さず
表情や雰囲気で状況を察して行動することが多くなり、大事なことをはっきり
言語化することに大きな不安を感じるようになる。「消えたい」という極度の
不安から逃れるため、アルコールや薬物、仕事、他者へ尽くす行動、食べ吐き
などの摂食行動、時には自傷などへの依存となることが多く、表面上は依存症
がメインであることも多い。他者の「お世話」を懸命にする状況は一見利他的
であるが、実際は自分の不安を紛らわすはけ口を他者に求めているだけで、
「共依存」となり、本当の意味では相手のためにならないことも多い。

・BPD(境界性パーソナリティー障害)
淋しさ(さみしさ)と孤独(こどく)感があなたの中心にある。怒り、自暴自
棄の感情、絶望感、空虚感、孤立無援感、寄る辺のない不安感、激しい落ちこ
みなどを経験する。この感情のために、人にしがみついてしまったり、人に受
け入れてもらうことを求めてしまったり、依存しすぎてしまったり、拒否され
た時には激しい落ちこみや怒りを感じたりする。幼い時に、見すてられたとか、
別れたとか、拒否されたとかいうエピソードや記憶がある。
「抱いてほしい」、「かまってほしい」、「わかってほしい」、「離れないで
ほしい」など、相手との一体化を求める。「抑うつ感」が津波のようにおそっ
てきて、自分を飲みこむ。それから逃げるために、アルコールをのんでしまう、
リストカットしてしまう、セックスしてしまう、爆発してしまう、過量服薬し
てしまう、自殺をはかってしまう、メールや電話をしてしまうなどをくり返え
す。自分の中に、『よい自分と悪い自分』、『大人の自分と子どもの自分』、
『小さな自分(幼い時につみ残してしまった自分)と「悪い自分」(幼い時に
出せなかった自分)』が存在する。

★○★ 最後に ☆●☆
メールマガジンへの投稿アドレスに資料を送っていただき、『メンバーの声』
への掲載も検討したのですが、内容の重みから急遽別コーナを設けて掲載させ
ていただきました。
第2号のドクターミーティングでも記述しましたけど、当事者の方々への力に
なろうという気持ちが伝わってくる内容の資料でした。
長沼先生、どうもありがとうございました。<(_ _)>

○★☆ 次回の予告 ☆★○
:>>>『 講座のご紹介:ピアサポーター養成講座』<<<:

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┃メンバーの声
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『ペンネーム びーちゃん』さんから投稿がありました。ワーイ♪o(^^ )oワーイ♪
どうも、ありがとうございます。<(_ _)>

■━ ご本の紹介 ━ びーちゃん
『杉山登志郎・岡南・小倉正義 著 ギフテット 天才の育て方 (学研)』

教育ママ向けの才能開発ものみたいなタイトルですが、内容はまるまる発達障
害の本です。

視覚優位の特徴 聴覚優位の特徴が きちんと整理されて解説されている真ん
中あたりの章がとてもわかりやすく、著者の岡南氏のファンになりました。当
事者であり、室内設計家であり、日本小児精神神経学会に所属している方だそ
うで、是非お会いしてみたいです。
聴覚過敏、相貌失認(人の顔が見分けられない)などが、どのように起こって
いて、本人がどのような感じを持っているかということも、とてもわかりやす
く書かれています。

発達の峰と谷のある発達障害の人たちの、峰のほうにも注目して伸ばす教育の
あり方について提言を行っている本です。
よく見ると、この本の作り方自体が、段組、活字の大きさ、行間、紙の色など、
発達障害の人が読みやすいような工夫をこらして作られていることに気がつき
ました。

この本にでてくる 2E(ツーイー)=twice exceptional 二重に例外的な子
どもたちの教育については、上野一彦先生のブログにもとりあげられているの
でこちらも読んでみてください。
edublog.jp/kaz1229/archive/172
定型人に比べてできないことだけが強調されて、定型人によりも優れてできる
ことは、定型に理解されず、無視されているような感じを持っていませんか?
この本が、発達凸凹人への理解を深める一助になればいいと思っています。

■━ 投稿のお願い ━ ○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○
本メールマガジンでは購読者の声を、いろんな形で反映したいと考えています。
日頃起きた些細な出来事、みんなに聞いて欲しい思い、メールマガジンに対す
るご意見など、どんなことでもかまいません。実名、ペンネーム、匿名希望を
指定の上、投稿していただければ紙面が許す限り載せていきたいと思います。

投稿先のメールアドレスは、merumaga@adhd-west.net

※「メールマガジンへの投稿」等のタイトルで発信してください。

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┃今月度の活動報告
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・2/06 第二回 ピアサポーター養成講座[3回連続講座](場所>ONP)
・2/13 大阪ボランティア協会の『大阪NPOプラザ・カフェ』に参画
・2/20 第三回 ピアサポーター養成講座[3回連続講座](場所>ONP)
・2/27 関西ほっとサロンの開催(場所>芦屋)

┏━━━━━━━━━◆
┃来月度の活動予定
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
・3/13 大阪ボランティア協会の『大阪NPOプラザ・カフェ』に参画
・3/07,20 金銭管理セミナー(場所>ONP)
・3/27 関西ほっとサロンの開催(場所>芦屋)

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┃相談や講座等のご案内
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
・ピアサポーターによる電話相談を毎週水曜13時~16時に行っています。
電話番号は、050-5534-6048。悩みを分けあえば解決の糸口が見えることが
あります。ぜひご利用ください。
・10月上旬に『死刑でいいです』という発達障害と診断された死刑囚の本が
共同通信社から出版されました。「関西ほっとサロン」を取材された記事が
載っていますので興味をもたれた方は読んでみるのもいいかも!
・『死刑でいいです』の書評が11月29日の朝日新聞に掲載されました。
book.asahi.com/review/TKY200912010183.html
・大阪ボランティア協会の『大阪NPOプラザ・カフェ』が月に一度開催される
運びとなりました。おいしいコーヒーや紅茶、クッキーを用意して、
やすらげる空間作りを目指してやっていますので、ぜひお越しください。
場所は大阪NPOプラザ(大阪市福島区吉野4-29-20)、時間はAM10:00~PM4:00。

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編 集 後 記
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『発達障害をもつ大人の会』からのメールマガジン、如何でしたでしょうか。
今回よりメインコーナでの記述に付きまして、一般向けにはより概略化して簡
素に手早く読んでいただけるようにしました。会員になっていただいている方
には詳細な部分を含めてより具体的で突っ込んだ内容を掲載させていただいて
います。
早いものでメールマガジンも第6回になり、月一回で発刊していますので半年
が経過したことになります。皆様への会からの情報発信の場となっていれば幸
いです。どこまで行きかわかりませんが、今後ともよろしくお願いいたします。
<(_ _)>
会のホームページ( www.adhd-west.net/ )にバックナンバーを掲載で
きるようにしています。(一般用のカット版) ぜひお立ち寄りください。^o^/

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