発達障害をもつ大人の会 メールマガジン 第4号
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【発達障害をもつ大人の会(DDAC)】メールマガジン
第4号 2009年12月31日配信
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_/_/_/ [CONTENTS] _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
・年末のご挨拶
・NPO法人設立総会
・設立総会記念イベント
・メンバーの声
・今月度の活動報告
・相談や講座等のご案内
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┃年末のご挨拶
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年末のごあいさつ~
昨年末、大阪NPOプラザに、事務所を開設して1年、当事者、支援者の方々
をはじめ、素晴らしい出会いがたくさんあり、いろいろな方々に支えていただ
きました。
本当に刺激的で楽しい一年でした。この場を借りてお礼申し上げます(*^_^*)
また過日23日に行われました法人設立パーティー&記念イベントでは、スタッ
フ含め、60名程の参加があり、大変有意義な時間を過ごすことができました。
お越しいただきましたみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございまし
た。
また、NHK「きらっといきる」名古屋テレビ「UP!」、共同通信社『死刑で
いいです』など、多くのメディアにも取り上げていただき、大人の発達障害に
ついての啓発を進めることができました。
今後、私たち一人一人がさまざまな特性を生かし、さらに活躍できる場を作る
ために、皆さまの積極的なご参加をお待ちしています!!
ということで、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
発達障害をもつ大人の会(DDAC)代表 広野ゆい
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┃発達障害をもつ大人の会(DDAC) NPO法人設立総会
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12月23日に、発達障害をもつ大人の会(DDAC)のNPO法人設立総会が
開催されました。なぜ会がNPO法人を目指すのかなど、設立趣旨を含めた議案
を総会形式で、議決権を持つ正会員の方を基本として、参加された方々の賛同
を得る形で進められました。
終始和やかな雰囲気で、質問等の活発な参加もありながら進行は続き、最終
的に5つあった議案の全てが、全会一致で承認されました。
来ていただいた方々には、ここでも多大な感謝を示したいと思います。
本当にありがとうございました。<(_ _)>
メールマガジンの創刊号(バックナンバーは会のホームページにありますの
で、そちらを参照ください。)で会がNPO法人になろうとしている理由及び国
との手続きについて述べましたが、総会で承認をいただくことができましたの
で、これから申請手続きに入ることになりますが、順調に行っても4ヶ月ぐら
いは掛かることになります。
役所手続きなので時間がかかるのはいつものことですが、NPO法人としてやっ
ていくためのこころの準備も同時に進めながらその日を迎えられたらと思って
います。
と言っても、会の活動自体はこれまで通りと同じに進めていきます。*^^*
(NPO法人になれば活動の幅を広げる条件が増えますので、可能性がいろいろ
と増えますが、まずは国からの承認を受けないと進まないので、全てはそれか
らということです。)
設立総会が終了した後は、設立総会記念パーティーを実施しました。
簡単な会食でしたが、法人の理事を務める3名でのケーキカットを実施したり、
コスプレをされる方々もいて、大変もりあがる結果となりました。*^^*
参加していただいた皆様、そして準備を含めてお手伝いをしてくださったス
タッフの皆さん、どうもありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
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┃設立総会記念イベント
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設立総会記念パーティーの後は、イベントとしまして会員の方で薬剤師をし
ているメンバーに、わたしたちがお世話になっている薬についてミニ講演をし
ていただきました。
≪内 容≫
第1回DDACパーティー&記念イベント
ミニ講演「くすりと上手につきあうために」&テーマディスカッション
≪講師プロフィール≫
・発達障害当事者で、関西のとある精神病院の薬剤師です。
・今回は、主に発達障害の併存障害(併存症状)に用いられるお薬について、
治療者・当事者両方の立場からお話できればと思っております。
・発達障害当事者であることをカミングアウトせず働いており、今回の講演に
ついても所属病院に伝えていません。ゆえに所属病院名を伏せての講演とさせ
ていただきます。
『第1回』と銘を打っているとおり、講師の方には第2回、3回…と続けてい
って欲しいと思っています。講演後にそう言ったら否定されていましたが、皆
さんからたくさんの質問があったことから考えても、多くの需要があったこと
は明白ですし、是非是非お願いしたいと思っています。
■━ ミニ講演「くすりと上手につきあうために」 ━ ○oo○oo○oo○oo
●凸凹 開講 凹凸■
開講は講師自身の自己紹介を写真を含めながら行うところから始まりました。
ミクシーをしているとき、「脱サラ苦学生」というハンドルネームを使ってい
るそうで、その名のとおり一度脱サラをした後、薬学生になり現在は薬剤師と
して活躍されています。会へのハンドルネームも「だっつー」さんとなってい
まして、こちらから来ているみたいです。
●凸凹 服薬について 凹凸■
今回、「くすりと上手につきあうために」ということでわたしたちがお世話
になっている『向精神薬(脳に作用する薬)』についてお話をして頂きました。
まずは、薬の服用について「コンプライアンス」と「アドヒアランス」がと
いうものがあると、専門用語が並んだのでびっくりしましたが、全体としては
スライドの合間に自身の薬学生時代の写真を入れながら講演を進めるというと
てもユニークな手法で楽しませてくれるよう配慮してくれました。
薬の難しい話の合間に緩急を入れることで、頭の切替えと休憩を促してくれる
のは、向精神薬を扱っている薬剤師さんの視点かなと勝手に推測したりしてい
ました。
ちなみに「コンプライアンス」と「アドヒアランス」とは、服薬の状態のこ
とを言うそうで、前者がお医者さまから言われるまま服薬している状態で、後
者が患者自ら服薬の意味を理解し積極的に薬を服用することを言うそうです。
薬剤師としては、はじめの状態の「コンプライアンス」をまずうまく維持して
いくのが腕の見せ所だそうです。(でも自身が「ノンコンプライアス(服薬拒
否)」の状態になったことがあると独白されていましたが。^^;)
●凸凹 向精神薬の分類 凹凸■
『向精神薬(脳に作用する薬)』は分類すると以下の7つ。
・精神刺激薬 ・睡眠薬 ・抗不安薬 ・抗うつ役 ・気分安定薬
・抗てんかん薬 ・抗精神病薬 ・抗パーキンソン病薬
発達障害当事者によく処方される向精神薬の具体名が、それぞれの分類に対し
て説明されていきました。薬の名称は、先発品(開発費等のため高価)と後発品
(開発費がないので一般では安価)によって名称が変わり、同じ効果のものでも
名称が別となるそうです。薬剤師の方々は常に増え続ける薬を記憶し知識を蓄
える必要に迫られることが伺えるお話でした。
●凸凹 血中濃度と作用・副作用 凹凸■
お薬を飲むと、胃から小腸に行き、門脈で血液によって成分が肝臓に運ばれま
す。その後、心臓を通って脳にたどり着いて作用するわけですが、肝臓に運ば
れた段階で成分の変形が起こったり、吸収されずに排泄されたりして、体の代
謝によって実際に取り込まれる量は飲んだ量とは異なることになるそうです。
血中濃度にある薬の成分量によって、無効域、有効域、中毒域(副作用発生)と
いう3段階があり、薬剤師としてはなるべく有効域を保つよう薬の処方(投薬
量や飲むタイミング)を考えるとのこと。血中に長時間残るタイプの薬もあれ
ば、すぐに消滅してしまうものもある上、当然個人差もあるわけですから有効
域を保つのは、かなり難しそうだと感じました。わたしたちがなにげに飲んで
る薬ですが、体調の状態もあいまって、効きの良い時もあれば、悪いときもあ
る原因のひとつとして教えてもらうことができました。
解決するためには、講演開始時にお話された「アドヒアランス」(患者自ら服
薬の意味を理解し積極的に薬を服用する)に至る必要があることが良くわかる
お話でした。
●凸凹 薬の種類と注意点 凹凸■
『向精神薬(脳に作用する薬)』の7つの分類について一つ一つ、その種類と薬
の名称及び注意点を説明していただけました。
ノルアドレナリンなどの名前も出て、脳内物質による実際の脳への作用につい
ての説明もしようとされていましたが、残念ながら時間の関係上、薬の種類と
注意点の後半を含めて、飛ばした感じで終わることになりました。
ただ『抗うつ薬』特にSSRI(パキシル等)について、マスコミから叩かれた内
容を鵜呑みにすることの問題を伝えようとしていたのは印象に残りました。
薬は誤った飲み方をした場合に危険性は確かにあるけれども、誇張されてそれ
が伝わるのには問題があるということ。医師や薬剤師のフォローを受けながら
正しく服用することで安定した効果が望めることをしっかり理解し、『くすり
と上手につきあって欲しい』という気持ちが伝わってくる思いがしました。
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┃メンバーの声
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■━ 投稿のお願い ━ ○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○
本メールマガジンでは購読者の声を、いろんな形で反映したいと考えています。
日頃起きた些細な出来事、みんなに聞いて欲しい思い、メールマガジンに対す
るご意見など、どんなことでもかまいません。実名、ペンネーム、匿名希望を
指定の上、投稿していただければ紙面が許す限り載せていきたいと思います。
投稿先のメールアドレスは、merumaga@adhd-west.net
※「メールマガジンへの投稿」等のタイトルで発信してください。
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┃今月度の活動報告
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・12/19 大阪ボランティア協会の『大阪NPOプラザ・カフェ』に参画
・12/23 NPO法人設立総会&記念イベント
・12/29 VHO-net(ヘルスケア関連団体ネットワーキングの会【※1】)関西学習会に参加
※1:これは難病や障害そのほかの当事者や家族などで作る患者団体の
ネットワークです。( www.vho-net.org/index.html )
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┃相談や講座等のご案内
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・ピアサポーターによる電話相談を毎週水曜13時~16時に行っています。
電話番号は、050-5534-6048。悩みを分けあえば解決の糸口が見えることが
あります。ぜひご利用ください。
・10月上旬に『死刑でいいです』という発達障害と診断された死刑囚の本が
共同通信社から出版されました。「関西ほっとサロン」を取材された記事が
載っていますので興味をもたれた方は読んでみるのもいいかも!
・『死刑でいいです』の書評が11月29日の朝日新聞に掲載されました。
( book.asahi.com/review/TKY200912010183.html )
・大阪ボランティア協会の『大阪NPOプラザ・カフェ』が月に一度開催される
運びとなりました。おいしいコーヒーや紅茶、クッキーを用意して、
やすらげる空間作りを目指してやっていますので、ぜひお越しください。
場所は大阪NPOプラザ(大阪市福島区吉野4-29-20)、時間はAM10:00~PM4:00。
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編 集 後 記
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『発達障害をもつ大人の会』からのメールマガジン、如何でしたでしょうか。
会のホームページ( www.adhd-west.net/ )にバックナンバーを掲載で
きるようにしました。(一部カットあり) ぜひお立ち寄りください。^o^/
広野ゆい&KK