発達障害をもつ大人の会 メールマガジン 第5号
◆…☆ 発達障害をもつ大人の会からの最新ニュースをお届けします。☆…◆
★☆・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・☆★
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【発達障害をもつ大人の会(DDAC)】メールマガジン
第5号 2010年01月31日配信
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
★☆・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・☆★
_/_/_/ [CONTENTS] _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
・発達障害支援講演会
・メンバーの声
・今月度の活動報告
・相談や講座等のご案内
┏━━━━━━━━━━━━━━━◆
┃発達障害支援講演会
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
大阪の「とある区役所」にて『発達障害』に関する相談窓口が、かなり目立
った形で開かれていました。『発達障害』についての認知度があがってきてい
ると思えるできごとですが、対象は子供が中心で、大人になって障害に悩んで
いる私達への対応は現時点においても、まだまだ不十分だと言えます。
今回ご紹介する講演会も、幼少、思春期、青年期を対象にしたもので、成人
に向けての講演会ではないのですが、少しでも突破口を見つけるために会のメ
ンバーに参加してもらったので、ここで紹介させていただきたいと思います。
(参加してくれたメンバーの皆さんお疲れ様。聞き取り調査を含め、お手伝い
ありがとうございました。<(_ _)>)
拙いですけど、会の活動としてやっていることが皆様のお役に立てれば幸い
です。
≪講演会レシピ≫ 2つの講演会に参加しました。(^o^)v
☆.。:・★.。:*・☆.。:*☆.。:*・★.。:*・☆.。☆.。:*・★.。:*・☆.。:*☆.。:*・★.。:*
『発達障害支援講演会:青年期以降の社会的自立をめざすために
幼い頃から身につけていく必要のあること』
講師:梅永雄二先生:宇都宮大学教育学部教授
日時:平成21年12月7日(月)
会場:ピフレホール 新長田勤労市民センター 別館3F
主催:発達障害ネットワーク推進室
☆.。:・★.。:*・☆.。:*☆.。:*・★.。:*・☆.。☆.。:*・★.。:*・☆.。:*☆.。:*・★.。:*
『北区ふれあい講演会:「発達障害(思春期・青年期)への理解」
~その人らしく生きるために~』
講師:杉山登志郎先生
日時:平成21年12月20日(日)
会場:神戸市シルバーカレッジ
主催:北区地域自立支援協議会 北区役所 神戸市北区社会福祉協議会
神戸市発達障害ネットワーク推進室
☆.。:・★.。:*・☆.。:*☆.。:*・★.。:*・☆.。☆.。:*・★.。:*・☆.。:*☆.。:*・★.。:*
≪講師プロフィール≫
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
○o。[梅永雄二先生]。o○
・宇都宮大学教育学部障害児教育専攻教授
・とちぎ発達障害研究会(TODDS)の代表を務められています。
( blog.canpan.info/todds/ )
・以下、TODDSの紹介文の抜粋です。
『発達障害児者の豊かな社会参加をめざすことを目的として、とちぎ発達障害
研究会(通称“TODDS”:TOchigi Developmental Disorders Society)を立ち上
げました。この研究会では、自閉症、LD、ADHD、アスペルガーと言われる発達
障害のあるお子さんおよび成人の人たちが、地域で暮らしやすい生活を送るべ
く、知識の共有、社会への啓蒙、関係機関の連携などを行うことを目的としま
す。よって、栃木という地域で発達障害の人たちに関わる家族、医療機関、療
育機関、教育、福祉、就労、余暇などすべての人たちが情報を共有することが
できればという思いで立ち上げました。TODDSの会員の方々はもちろん、他の
専門家の方々の積極的な参加を心よりお待ち申し上げております。』
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
○o。[杉山登志郎先生]。o○
・静岡市出身の児童精神科医で医学博士。現在、あいち小児保健医療総合セン
ターの心療科部長兼保健センター長。
・日本における高機能自閉症やアスペルガー症候群の権威の一人。最近では子
ども虐待にも関心を持つ。久留米大学医学部卒業。
・同大学卒業後、久留米大学医学部小児科学教室、名古屋大学医学部精神医学
教室に入局。その後、静岡県立病院養心荘、愛知県心身障害者コロニー中央病
院精神科医長を務め、カリフォルニア大学ロサンゼルス校神経精神医学研究所
に留学した。 そして、名古屋大学医学部精神科助手を経て、静岡大学教育学
部教授、名古屋大学医学部非常勤講師に至り、2001年から現職。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
■━ 青年期以降の社会的自立をめざすために
幼い頃から身につけていく必要のあること ━━ ○oo○oo○oo○oo
☆:*★ 講演会内容 ★*:☆
・幼い頃から学校や親の理解、特に子どもに対する接し方の重要性を具体的な
事例を挙げて説かれていた。
・発達障害者支援法で対象としているのは『狭義の発達障害』であることを説
明され、各症例について実例を挙げながらわかりやすく説明された。
・発達障害の共通の問題として、見えにくい障害であるため虐待の誘発に繋が
るケースが多いことを指摘。
・発達障害の子どもが抱える問題を5つ側面から見て、どの年齢段階で発生す
るかを説明されていました。狙いは、どの年齢段階でどういった問題行動を起
こしているのかを照らし合わせることで、発達障害であるかどうかの判断基準
にすることにあると思われる。
・発達障害児の課題とそのまま成人(ALAAHFA)となった場合を述べ、ALAAHFAの
特性と就労上の課題について説明された。
(ALAAHFA:Adults with LD,ADHD,Asperger syndrome and High Functioning
Autism. 学習障害、注意欠陥多動性障害、アスペルガー症候群、高機能自閉症
の成人。)
・家庭での子育てと学校教育が就労にどう影響するのか、映像で個人を紹介し
て、状況の問題化や克服についての説明がされた。
・まとめとして、教育、子育て、成人期へつなげていくために何が必要となる
か総括されていました。
☆:*★ 参加メンバーの感想 ★*:☆
・悪くなかった。
・もう少し突っ込んでほしかった(具体的な解析情報がもっとほしい)。
・本当に知りたいところの説明が飛ばされた。
・わかりやすい。
・夢を持たせる内容だった。
・成功している部分のみを強調していたのが、ひっかかった。
・人生に対する仕事に向けて対応を強調していたのがよかった。
・LDの人から見えている世界を追体験させてくれた。
・紹介されている人が極端だった。(家が金持ちとか…)
・ソーシャルスキルを身につける必要があると思った。
■━ 「発達障害(思春期・青年期)への理解」
~その人らしく生きるために~ ━━━━━━━ ○oo○oo○oo○oo
☆:*★ 講演会内容 ★*:☆
・『発達凸凹(でこぼこ)と発達障害』『発達凸凹も発達する』という説の元、
『発達凸凹+適応障害=発達障害』であるとの説明が、まずありました。
・発達の領域と発達障害の診断名及び知的障害の併発の一覧表の紹介
・自閉症、高機能広汎性発達障害、知的障害を伴う自閉症、うつ病と広汎性発
達障害、注意欠陥多動性障害等について、特徴を含めてどういうものであるの
かを説明された。
・『発達障害の治療』を挙げられる。
・『発達障害対応のコツ』を挙げられる。
・『療育の基本的指導内容』を挙げられる。
☆:*★ 参加メンバーの感想 ★*:☆
・知的障害の人の方が幼い頃から対応されているので社会適応障害になりにく
いとわかった。(IQ50-70では、0.2%しか社会適応障害者になっていない。)
・大筋はいいことをいっていると思うが、独特の解釈が多い。
・独自の専門用語が多くて理解しづらい。
・虐待することを発達障害に入れていたが、納得できなかった。
・虐待は精神障害の枠内で考えるべき。
・学校において社会性の訓練をするのはいいことだと思う。しかし社会性の訓
練は学校以外にもあるわけで他も考えるべきでは?
≪さいごに≫
お二人とも、とても気さくで取っ付きやすい印象の方々でした。(*^^*)
『支援者』の立場、『研究者』の立場で、それぞれ「発達障害」について講演
されているのを見て、最終的に『当事者』とどう結びついていくのが一番良い
結果をもたらすのか、単なる「知識」でない、私達にとって有益な「知恵」に
昇華していくにはどうすればいいのか、自分自身のケースを再度振り返って考
える必要があると思える講演会でした。
┏━━━━━━━◆
┃メンバーの声
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
『ペンネーム かか様』から投稿がありました。^^v
どうも、ありがとうございます。<(_ _)>
■━ わかっていてもやっぱり疲れる ━ かか様
主人は50歳なのに漫画やパソコンでゲームばかり家の事は何も手伝ってくれな
い。何か言うと怒鳴ってばかり腹が立ち今は私家出中です。子供っぽい考えは
いけないとはいいませんが、世間を敵に回し仕事もない状態です、わかってい
ても疲れます。
■━ 投稿のお願い ━ ○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○oo○
本メールマガジンでは購読者の声を、いろんな形で反映したいと考えています。
日頃起きた些細な出来事、みんなに聞いて欲しい思い、メールマガジンに対す
るご意見など、どんなことでもかまいません。実名、ペンネーム、匿名希望を
指定の上、投稿していただければ紙面が許す限り載せていきたいと思います。
投稿先のメールアドレスは、merumaga@adhd-west.net
※「メールマガジンへの投稿」等のタイトルで発信してください。
┏━━━━━━━━━◆
┃今月度の活動報告
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
・1/23 大阪ボランティア協会の『大阪NPOプラザ・カフェ』に参画
・1/30 関西ほっとサロンの開催(芦屋市民センター)
・1/31 第一回 ピアサポーター養成講座[3回連続講座](場所>ONP)
┏━━━━━━━━━━━◆
┃相談や講座等のご案内
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
・ピアサポーターによる電話相談を毎週水曜13時~16時に行っています。
電話番号は、050-5534-6048。悩みを分けあえば解決の糸口が見えることが
あります。ぜひご利用ください。
・10月上旬に『死刑でいいです』という発達障害と診断された死刑囚の本が
共同通信社から出版されました。「関西ほっとサロン」を取材された記事が
載っていますので興味をもたれた方は読んでみるのもいいかも!
・『死刑でいいです』の書評が11月29日の朝日新聞に掲載されました。
(book.asahi.com/review/TKY200912010183.html)
・大阪ボランティア協会の『大阪NPOプラザ・カフェ』が月に一度開催される
運びとなりました。おいしいコーヒーや紅茶、クッキーを用意して、
やすらげる空間作りを目指してやっていますので、ぜひお越しください。
場所は大阪NPOプラザ(大阪市福島区吉野4-29-20)、時間はAM10:00~PM4:00。
☆彡:・:★彡:・:☆彡:
編 集 後 記
★彡:・:☆彡:・:★彡:
『発達障害をもつ大人の会』からのメールマガジン、如何でしたでしょうか。
会のホームページ(www.adhd-west.net/)にバックナンバーを掲載で
きるようにしました。(一部カットあり) ぜひお立ち寄りください。^o^/
広野ゆい&KK